本会員須田さんによる新著が10/14に上梓されました。
須田英一2014『遺跡保護行政とその担い手』同成社序章 遺跡保護政策研究の現在
第1部 明治期~昭和戦前期の遺跡保護政策
第1章 国における文化財行政と遺跡保護の担い手
第2章 地方における文化財行政と遺跡保護の担い手
第2部 戦後期の遺跡保護政策
第3章 終戦から1970年代前半の文化財行政と遺跡保護
第4章 地方における文化財行政と遺跡保護の担い手
終章 遺跡保護政策研究の課題と展望
本部会の母体である、横須賀考古学会を創設した赤星直忠氏の業績や、自らの業績について、
『穴の考古学』(1970. 学生社)という自著のある赤星氏と違い、足取りをたどることが困難であった三浦市の文化財保護と浜田勘太氏の業績についても紹介されております。
柴田常恵の業績を結節点に、太平洋戦争以前までの文部官僚や研究者による施策・制度の事績を紹介、戦後の動向では、横須賀・三浦そして藤沢の埋蔵文化財保護の模索を辿り、神奈川県という一地域における文化財保護法下あるいは”原因者負担”・”周知”などの"慣習法"下における各々の適用例を列挙している点でも、これまでの類書から一歩踏み込んだ労作となっております。